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ジャスパー・モリソン「スーパーノーマル」というデザイン哲学

Harada Kazuya

今月より不定期にはなりますが1人のデザイナーにフォーカスしたブログを書いていこうと思います。記念すべき第1回目は「ジャスパー・モリソン」について書かせていただきます!

ジャスパー・モリソンをご存知ですか?

「なんか聞いた事あるかも・・・」「あ、初めて聞きました・・・」とそれぞれあると思いますが、ジャスパー・モリソンの手掛けたアイテムは私達の暮らしの中に必ずといっていい程溶け込んでいます。既に使っているアイテムが “ジャスパー・モリソン” デザインの可能性は大です。だって彼は「家具・時計・カトラリー・眼鏡」などなど色々と手掛けていますからね!

それでは、ジャスパーの歴史についてご紹介していきます。

■歴 史■

1959年 – ロンドン生まれ。

1979年 – 1982年 キングストン美術学校

1982年 – 1985年 ロンドン王立美術大学

卒業後、奨学金を取得しベルリンHdKにて学ぶ

1986年 – ロンドンに自身の「オフィス・フォー・デザイン」を設立する。

1997年 – トラム(路面電車)「TW 2000」をデザインし「iFデザイン賞」を受賞。

現在はロンドンに本社を構え、2002年にパリ、2007年には東京に支社を設立。

ジャスパー・モリソンは、ここ数十年来、最も成功したプロダクトデザイナーの一人です。親交の深いデザイナー”深澤直人”とともに、優れたデザインを定義する言葉として「SUPER NORMAL(スーパーノーマル)」という独自のデザイン哲学を掲げています。彼の活動は非常に幅広く、家具だけでなく、照明やキッチン用品・電化製品・公共の空間のデザインも手掛け、クライアントには世界のトップ企業が名を連ねています。そして、ジャスパー・モリソンによる製品は、ニューヨーク近代美術館や世界の著名な美術館へ収蔵もされています。

ジャスパー・モリソン

■スーパーノーマル■

「スーパーノーマル/普通を超えるふつう」。

このデザイン哲学を掲げたのは、2005年に日本人デザイナーである”深澤直人”ととの「SUPER NORMAL プロジェクト」を設立したのがはじまりです。その深澤との出会いは2001年にさかのぼり、ジャスパーが展示会の準備で東京を訪れている時でした。ジャスパーと深澤は「無印良品でのデザイナー経験」「簡潔的なデザイン」「普遍的なデザイン」という共通点があるので、2人が出会って意気投合した事は言うまでもありません。運命ってやつでしょうね。

2005年にプロジェクトを開始し、翌年には初めての”Super Normal展”を東京で開催。2009年にはJasper Morrison Limited Shopがロンドンでオープンし、2011年にはオンラインショップを立ち上げています。

暮らしの中に奇抜なデザインなモノを求めがちにもなりますが、そうではなく「スーパーノーマル/普通を超えるふつう」であるモノが最も使いやすくて、流行りに流されず使う事ができます。もちろんデザインされたアイテムが好きな方もいらっしゃいますので、全ての人に「スーパーノーマル」の哲学が当てはまるわけではありません。うちのオカンはよく「シンプルイズベスト」って言っていたので、オカンは「スーパーノーマル」に共感するんだろうなぁ~

さて、ここからはジャスパーがどんなクライアントのモノをデザインしたのかチェックしていきましょう!もちろん「スーパーノーマル」という哲学を頭の中に入れて見てくださいね。※紹介している商品の中には、生産が終了しているものも含まれておりますので、ご注意ください。

 

無印良品 ジャスパー・モリソン■キッチン用品・カトラリーなど/無印良品(日本)

日本人として、このブランドははずせませんよね!みんな大好き「無印良品」。ステンレスのキッチン用品は使い手のテンションもあげてくれますし、並んでいるのも非常に綺麗です。このケトルでお湯をわかし、コーヒーを入れ、カトラリーを使ってケーキを食す!ブログの書き出しで「暮らしの中に必ずといっていい程溶け込んでいます」と言ったのを覚えてますか?

ジャスパーは無印良品のアイテムを数多く手掛けています。上記のキッチン用品以外ですと「椅子・時計・スツール」などなどありますので、この中のどれか1つでも持っている人はかなり多いのではないでしょうか。是非家で探してみてください。

 

続きまして「iFデザイン賞」を受賞した「TW 2000」はコレ!!!トラム ジャスパー・モリソン■ハノーヴァートラム / ドイツ

ドイツ・ハノーファーで運行されているライトレールで運行する路面電車。2000年に開催された「ハノーヴァー万国博覧会」へ向けた計画の1つでもあり、新型車両をジャスパー・モリソンがデザインしました。正面から見ると丸みを帯びたところが可愛く・吊り革の細かいところにも注目してほしい。ドイツに行った際は是非乗ってみてください!

 

続きまして北欧食器といえば!!!ラミー ジャスパー・モリソン■ラーミ/イッタラ(フィンランド)

「イッタラ」の始まりは、フィンランド・イッタラ村の小さなガラス工場。個性を放ちながらも生活に溶けこみ、使いやすいものばかりあるので「イッタラ」のアイテムはプレゼントなんかにも最適ですよね!ジャスパー・モリソンデザインの「ラーミ」は初めて手に取るのにどこか懐かしさを感じ、どんな暮らしにもすっと馴染むシンプルなデザインです。

 

続きまして・・・あ、これ持ってますジンズ ジャスパー・モリソン■めがね/JINS(日本)

JINS Design Project の第一弾としてコラボしたジャスパー・モリソン。このメガネこそ「スーパーノーマル」な哲学を一番感じれるアイテムじゃないかと思います!無駄を削ぎ落としてあるので超シンプルです!ジャスパーにとってメガネのデザインははじめての事で、0.1ミリの違いで印象が大きく変わってしまいますので、1ミリ以下から再設計するという徹底的にデザインに取り組んだアイテムです。おおげさではなく、地味でもなく、一人ひとりの顔に馴染む「究極の普通」が完成!!

 

最後にこのアイテムです・・・あ、欲しいやつ。ラミー ジャスパー・モリソン■アイオン/Lamy(ドイツ)

「Lamy」は1930年ドイツの美しい古都ハイデルベルグに設立され、ユニークなデザインのアイテムでドイツのみならず、世界中の筆記用具市場に新風を吹き込みました。ジャスパーがデザインした「ラミーアイオン」は、アルマイト加工したアルミニウムを素材とし、シルクマットな手触りが時代を超えて愛される、機能美を体現した製品です。つなぎ目のないパーツを仕様し、グリップ部もしっかりと握れるサポートが施されているので、使いやすさも抜群です!ミニマルなアイテムで身の周りを固めたい人は必須アイテムです!

と、ここまで様々なアイテムを紹介させていただきました。

既に使っているものや「あ、これ欲しいかも・・・」って思う物はありましたか?

ジャスパーがデザインするアイテムって、本当にどれもシンプルで魅力的な物ばかりです!家具の紹介は今回しておりませんが、家具業界でのコラボも本当凄いです!さすがジャスパー・モリソン!と言いたくなるクライアントばかりです。いくつか名前をあげさせていただきます。

■マルニ木工 ■FLOS(フロス) ■vitra(ヴィトラ) ■MAGIS(マジス)

■EMECO(エメコ) ■Cappellini(カッペリーニ) ■ B&B Italia などなど

ちなみにHTDには「T1/マルニ木工」「APC/vitra」「Moca/vitra」を展示しております。是非、実際見て座って「スーパーノーマル」を身体で感じてください!!!ご来店お待ちしております!